『ばけばけ』第79話ネタバレ感想|サワの反発となみの迷い、交差する女たちの本音

ばけばけ

※本記事は、NHK連続テレビ小説『ばけばけ』第79話・第16週「カワ、ノ、ムコウ。」の
ネタバレを含みます
未視聴の方はご注意ください。

『ばけばけ』は、髙石あかりさん主演で描かれる、
言葉と文化の違いを越えて心を通わせていく人々の姿を丁寧に描いた物語です。

第79話では、身請け話に揺れるなみの不安、
そしてサワがおトキに向けて抱く複雑な感情が浮き彫りとなり、
それぞれが「変わること」と向き合う回となりました。

本作はNHK総合にて放送中。
最新の放送予定やキャスト情報は、

番組公式ホームページ


ヘブン日録の盛り上がりと、錦織に届いた提案

ヘブン(トミー・バストウ)先生日録の人気が高まる中、
錦織(吉沢亮)と江藤(佐野史郎)は、その影響を静かに見守っていました。

市民がヘブンを受け入れている様子を目にした江藤は、
錦織にある提案を持ちかけます。

次期校長への打診

江藤は錦織に、松江中学の次期校長にならないかと持ちかけました。

「君さえ良ければ、次期校長に押してもいいと思っちょる」
「君が校長になれば、ヘブン先生もずっと松江にいてくれる」

そう語られた錦織は、
「少々考えさせてください」と答えます。

その後、錦織はヘブンに自分の迷いを打ち明けました。

「私は校長というものに、あまり興味がありません。
今まで通り、友人として執筆のアシスタントができれば十分なのです」

ヘブンのまっすぐな言葉

それを聞いたヘブンは、少し拙い日本語で思いを伝えます。

「錦織さん、校長、ヘブン安心。
中学校、ずっとずっと、いたい思います」

「もちろん、あなた生きる道、あなた選ぶ。
でも、友達、変わらない」

その言葉に、錦織は静かに「はい」と答えるのでした。


街に広がる“ヘブン先生ブーム”

サワが街を歩いていると、
店先にはヘブン先生とおトキを描いた絵が並び、
うちわなどのグッズまで販売されていました。

「なんやこれ……」

驚くサワの前に、
変装したおトキの母・フミが現れます。

買い物に出るだけでも声をかけられ騒ぎになるため、
人目を避けるための変装だったのでした。


サワとなみ、すれ違う想い

仲間という距離感

帰宅したサワを見かけたなみは声をかけます。

しかしサワはそっけなく立ち去ろうとし、
「ちょっと待って」となみに引き留められます。

「仲間なんだから、話ぐらいしよう」

そう言われても、サワは距離を取ろうとしました。

なみの身請けの迷い

なみは、身請け話が来ていることを打ち明けます。

「出てどげすればいいんだろう。
ここを出たら、どげなことになるんだろう」

嫁になるはずなのに、
長年この場所にいたからこそ怖くなる――。

「私、ずっとここにおるけん。
いざ男と一緒になれるとなったら、急に怖くなってしまって」

さらに、

「私もずっとここにおるけん。
ずっと一緒にいて、傷を舐め合って生きていこう」

そうサワに告げますが、
サワは困った表情を浮かべるのでした。


福間の真っ直ぐな告白

身請けを申し出ている福間(ヒロウエノ)が、
なみのもとを訪ねてきます。

「この間のこと、考えてくれたか」

まだ迷っているというなみに、
なぜ自分を選んだのかと問われた福間はこう答えました。

「あんたは悲しい。ここにいる誰よりも」

「情けってこと?」と聞き返すなみに、
福間ははっきりと本心を語ります。

「惚れちょるんだ。
おなみに惚れちょる。
だけん、一緒になりたい。それだけだけん」


有名人になったおトキの戸惑い

一方、おトキもまた、
頭にほっかむりをして買い物に出ていました。

しかし街の人に気づかれてしまい、
足早にその場を立ち去ることになります。

静かに暮らしたかった日常は、
少しずつ遠ざかっていました。


サロンで再び交わるサワとトキ

サワは山橋薬補のサロンで、
試験勉強に励んでいました。

そこへトキがやって来ます。

「買い物しよったら、
サワがここへ入っていくのが見えたけん」

こんな場所があるとは知らなかったと話すトキに、
サワは冷たく返します。

「それで?
あたし、今は勉強したいんだけど」

嫉妬と孤独

お酒を勧められ、サロンの仲間たちとトキが楽しそうに話す姿を見たサワは、

「飲んでいったら、二人もトキと話したそうじゃけん。では失礼します」
と言って、その場を去ってしまいます。

「ちょっと待ってよ、サワ」

トキが追いかけると――
一度外へ出たはずのサワが、再び戻ってきました。

二人の目が合ったところで、
第79話は幕を閉じます。

『ばけばけ』第79話の感想と考察

サワのそっけなさの理由

サワがなみに対してそっけない態度を取るのは、
遊女であるなみと同じに見られたくないという思いが強いからではないでしょうか。

以前なみが、

「体を売るか男と一緒になるかしないと、女は生きていけない」

と語っていたことに対する反発も、
サワの中には確かに残っているように感じました。

自分は違う生き方を選びたい。
学び、働き、自分の足で立ちたい――。

その強い意志があるからこそ、
なみの言葉はサワの心を傷つけていたのかもしれません。


身請け話に揺れるなみの本心

そんななみのもとに、実際に身請けの話が持ち上がります。

かつては「仕方のないこと」と割り切っていたはずなのに、
いざ現実になると、なみは深く思い悩んでいました。

それは、

  • 今の居場所を離れることへの怖さ
  • 本当に幸せになれるのかという不安

その両方があったからでしょう。

長く同じ場所で生きてきたからこそ、
境遇を変えること自体が恐ろしく感じられる――
なみの迷いには、そんな切実さが滲んでいました。


サワがおトキに向ける嫉妬の感情

一方でサワは、おトキに対しても複雑な感情を募らせているように見えます。

おトキが何か悪いことをしたわけではありません。
ただ――

  • 周囲に愛される存在であること
  • 貧しさに縛られずに生きていること

そうした姿を前にして、
サワは無意識のうちに自分と比べてしまっているのではないでしょうか。

その比較が、
寂しさや劣等感となって胸に積もっているように感じられました。


山橋薬補で向き合う二人へ

山橋薬補のサロンで、
サワとおトキはついに向き合うことになります。

逃げ続けるよりも、
胸の内に溜め込んできた気持ちを、
一度ぶつけ合った方がいい――。

そう思わせる場面でした。

言葉にしなければ伝わらない想いもあり、
ぶつかることでしか前に進めない関係もあります。

二人が本音を語り合うことで、
それぞれの未来が少しでも開けていくことを願わずにはいられません。


▶ 前回のお話はこちら

第78話では、ヘブン先生日録が街で大きな話題となり、
トキとヘブンが人々から注目を浴びる存在へと変わっていきました。

称賛の声が広がる一方で、
サワとおなみは貧しさと将来への不安を抱えながら、
それぞれの生き方と静かに向き合うことになります。

華やかさの裏で描かれた“取り残される側の想い”が胸に残る回でした。

👉
『ばけばけ』第78話・第16週「カワ、ノ、ムコウ。」ネタバレ感想

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