ドラマ『ラムネモンキー』第5話は、これまでで最も「得体の知れない恐怖」を感じさせる回となりました。
かつての溜まり場「ビデオジュピター」の店主・蛭田との再会。不穏な武装集団の正体は意外なものでしたが、蛭田が放った「勝手に忘れたんだろ?」という一言が、雄太たちの平穏な日常を静かに侵食し始めます。
マチルダの失踪は、単なる事件ではなく「3人の記憶」の問題なのか?今回は、物語の向きを180度変えた衝撃のセリフと、第5話に散りばめられた不穏な伏線を考察します。
※本記事は『ラムネモンキー』第5話のネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。
前回、ユンこと紀介(菊原紀介)の過去が明らかになり、3人の絆がより深まった第4話。しかし、その温かな余韻を打ち消すような不穏な展開が待ち受けていました。
🔗 あわせて読みたい
▶︎『ラムネモンキー』第4話ネタバレ感想|ユンが告げた「許さない」の真意
『ラムネモンキー』第5話「秘密結社ジュピターの野望」あらすじ
裁判の分岐点――無罪か、執行猶予か
贈賄の容疑で起訴された雄太は、公判に向けた打ち合わせで弁護士から二つの選択肢を提示されます。
無罪を徹底的に争うプランAか、一部を認めて早期終結を狙うプランBか。
さらに妻・絵美から離婚を切り出され、雄太の心は大きく揺れ動きます。
「ビデオジュピター」の店主と消えた記憶
一方、マチルダ失踪を追う雄太・肇・紀介は、かつて部室として使っていたレンタルビデオ店「ビデオジュピター」の店主に前科があることを知ります。
店主は現在、河口湖近くで会員制ビジネスサロン「ジュピターの家」を主宰する蛭田哲夫。
再会した蛭田は成功者を自称しながら、マチルダについて「近づいてはいけない女だった」と意味深な発言を残します。
「勝手に忘れたんだろ?」
蛭田は3人に「あの頃何があったか、勝手に忘れたんだろ?」と衝撃の言葉を投げかけます。
彼らの中にある“都合のいい記憶”への疑念が浮かび上がり、失踪事件は静かに新たな局面へと向かいます。
不穏なラスト
・白馬が何者かに尾行される気配
・肇が古いビデオ映像の中に“ある人物”を発見
核心には届かないまま、忘れられた記憶と新たな危険を示唆して第5話は幕を閉じました。
「秘密結社ジュピター」は犯罪組織ではなくビジネスサロンだったと判明する一方で、マチルダ失踪の謎はさらに深まります。
次回への引きが非常に強い一話となりました。
第5話 感想|静かな不穏が積み重なる回
第5話は、大きな事件が動いた回ではありません。
それでも、これまででいちばん強い“違和感”が残る回でした。
不穏と肩透かしのバランス
ジュピターの家での集まりは、不穏な空気をまとっていました。
参加者たちが繰り返す「ジュピターはファミリー」という言葉も、どこか宗教的に聞こえました。
武装した男たちに囲まれ、緊張感は一気に高まりましたが、正体はただのサバゲーイベントでした。
思わせぶりな演出は肩透かしに終わりました。
それでも、なぜか安心できない空気だけが残りました。
物語の向きを変えた蛭田の一言
今回の不穏さは、出来事そのものよりも“言葉”にありました。
蛭田の
「あの頃何があったか、勝手に忘れたんだろ?」
この一言が、物語の向きを静かに変えたように感じます。
マチルダの失踪を追っているはずなのに、焦点は少しずつ“現在”から“過去”へと移っていきます。
青春回収か、それとも記憶の再検証か
雄太、肇、紀介の3人は、青春を取り戻そうとしているようで、
実は“思い出してはいけない何か”に近づいているのではないか――そんな気がしました。
蛭田は核心を語りません。
「近づいてはいけない女」「知らない方がいいこともある」と警告するだけです。
しかし、その口調には確かな確信があります。
まるで、3人の内側を知っているかのようでした。
積み重なる違和感
白馬の背後に忍び寄る影。
肇が過去の映像を見て漏らした「こいつは…」という含み。
答えは示されません。
それでも、不安だけは確実に積み重なっていきました。
派手なアクションも、決定的な真相もありません。
それでも今回の余韻は強烈でした。
まだ戻れると信じたい
この物語は、完全なサスペンスに振り切る作品ではないと思っています。
どこかでまた、くだらなくて愛おしいやり取りに戻るはずです。
だからこそ今は、“溜め”の時間なのかもしれません。
第5話は「面白かった」と言い切る回ではありませんでした。
むしろ、「何かがおかしい」と感じさせる回でした。
その違和感の中心にいるのは、蛭田です。
彼が何を知っているのか。
そして雄太たちは、本当に“忘れているだけ”なのか。
特に見逃せないのは、ラストで肇が古いビデオを見て固まったシーンです。彼をあそこまで動揺させた「あの人物」の正体とは一体誰なのか。
第6話では、その人物が「ジェイソン」という、名前を聞くだけで身構えてしまうような呼び名と共に登場します。不穏な蛭田の言葉、そしてこの「ジェイソン」という存在。点と点がどう繋がっていくのか、あるいは全く別の方向へ転がるのか……。
この第5話のラストシーンこそが、ただの青春回収が終わり、本当のサスペンスが始まる決定的な境界線だったのだと感じます。
まとめ|第5話は「違和感」を積み重ねる回
第5話は、物語が大きく動く回ではありませんでした。
しかし、その分だけ“違和感”が丁寧に積み重ねられた回だったように思います。
ジュピターの集まりは肩透かしに終わりながらも、どこか不穏さを残しました。
蛭田の「あの頃何があったか、勝手に忘れたんだろ?」という一言は、物語の焦点を“現在の失踪”から“過去の記憶”へと静かに移しました。
核心はまだ見えません。
それでも、不安だけは確実に広がっています。
この作品が完全なサスペンスへ振り切るとは思いませんが、
青春回収の物語が、いつの間にか“忘却の再検証”へと変わりつつある気配があります。
第5話は「面白い」と言い切るよりも、
「何かがおかしい」と感じさせる一話でした。
その違和感こそが、次回への最大の引きなのかもしれません。
第5話で蛭田が指摘した「3人の記憶の嘘」。その違和感をより深く理解するためには、前回の第4話で描かれたユンの過去を今一度振り返っておくのがおすすめです。
あの中学時代の記憶の”書き換え”こそが、今回の物語が大きく変貌する前兆だったのかもしれません。
🔗 あわせて読みたい
▶︎『ラムネモンキー』第4話ネタバレ感想|ユンが告げた「許さない」の真意
番組情報
番組名:『ラムネモンキー』
放送局: フジテレビ
放送日時: 毎週水曜 よる10時
脚本: 古沢良太
出演: 反町隆史/大森南朋/津田健次郎/木竜麻生/福本莉子 ほか
公式ホームページ:

