『ばけばけ』第84話ネタバレ感想・考察|和らいだ心と、スイチョンに託された想い

ばけばけ


※本記事は、NHK連続テレビ小説『ばけばけ』第84話・第17週「ナント、イウカ。」の内容を含みます。
未視聴の方はご注意ください。

本作の第84話では、偶然の再会や何気ない会話を通して、
登場人物たちの間に流れる空気が、少しずつ和らいでいく様子が描かれました。

大きな事件や劇的な展開が起こる回ではありませんが、
新聞記事をきっかけに前を向こうとするサワの姿や、
言葉にされない気持ちが日常のやり取りの中に滲む一話となっています。

本記事では、第84話で描かれた出来事を整理しながら、
和らいだ心の変化や、スイチョンに託された想いがどのように表現されていたのかを、
物語の流れに沿って感想・考察していきます。

『ばけばけ』第84話・第17週「ナント、イウカ。」あらすじ(ネタバレ)

偶然の再会と、思わぬ交流

サワと庄田が一緒にいるところへ、トキとヘブンが偶然出会います。久しぶりの再会を喜ぶトキの一方で、ヘブンと庄田はすぐに意気投合し、ヘブンは二人を自宅に招くのでした。

新聞記事をめぐる、トキとサワの本音

トキは、サワを新聞で取り上げたことを謝りますが、サワは「うれしかった」と素直な気持ちを伝えます。記事をきっかけに、もう一度頑張ろうと思えたこと、そしてトキは、サワが前向きに変わったと聞いていたことを打ち明けます。

トキは「一人で頑張りすぎなくていい」と、サワを静かに気遣うのでした。

錦織の決断と、庄田への評価

その頃、錦織は知事から中学校の校長就任の話を受ける決意を固めます。知事は、次の後任として庄田ほどの人材はいないと高く評価します。

再訪と、にじむ想い

数日後、庄田は一人でトキたちのもとを再び訪ねます。先日会えたことが楽しかったと語り、ふとサワの名前を口にしたことで、トキとヘブンは冗談めかしながら、庄田の気持ちを探るのでした。

感想

おトキはおサワと再会し、素直に会話ができたことを心から喜んでいる様子が印象的でした。以前のような気まずさはなく、自然に言葉を交わせたこと自体が、おトキにとって大きな安心だったのだと思います。

一方のおサワも、庄田と出会ったことで、以前より気持ちが和らいでいるように感じられました。二人の距離が少しずつ縮まり、穏やかでいい雰囲気になっていることが、画面越しにも伝わってきます。

庄田が再びヘブンの家を訪れたのは、おサワのことが気になり、もっと知りたいと思ったからではないでしょうか。その気持ちを表すように、虫の声「スイチョン」になぞらえた「おサワスイチョン」というやりとりは、とても味わい深く、心に残る場面でした。

庄田のまっすぐな思いが、いつかおサワに受け入れられるといいなと、そっと応援したくなる回だったと思います。

考察

おサワの変化は「支えられる側」への一歩

これまでのおサワは、誰かに頼ることを避け、ひとりで背負い込むように生きてきました。しかし庄田と出会い、勉強を教わりながら時間を過ごす中で、その表情や言葉には少しずつ柔らかさが戻ってきたように感じられます。

それは恋心というよりもまず、「誰かと並んで歩いてもいい」という感覚を思い出した変化なのかもしれません。おサワが心を閉ざす理由が消えたわけではありませんが、誰かの存在を拒まなくなったこと自体が、大きな前進だといえるでしょう。

庄田の再訪が示す、言葉にならない想い

庄田が一人でヘブンの家を再び訪ねた行動には、明確な理由が語られていません。しかし、何気なくおサワの名前を口にしたことからも、その心の中におサワの存在が残っていたことは明らかです。

はっきりとした言葉や態度では示さず、虫の声に重ねて気持ちを探るやりとりは、庄田の誠実さと慎重さを表しているように思えました。踏み込みすぎず、けれど確かに気にかけている――その距離感が、この物語らしい静かな表現だったと感じます。

虫の声で気持ちを探るやりとりを交わしていたのは、おトキとヘブンでした。
庄田はそれを聞いていただけですが、その沈黙こそが、言葉にできない想いを物語っていたように思います。

トキの存在がつなぐ、人と人との距離

今回の回では、トキの立ち位置も重要でした。サワに対して無理に踏み込むことはせず、「一人で頑張りすぎなくていい」と声をかける姿は、相手の弱さを尊重する優しさに満ちています。

トキがいることで、サワと庄田の間に過度な緊張や誤解が生まれず、穏やかな空気が保たれていました。人と人の関係が少しずつほどけていく、その中心にトキがいることが、改めて印象に残る回だったと思います。

作品情報

作品名:NHK連続テレビ小説『ばけばけ』

放送局:NHK総合

放送日時:毎週月曜〜金曜 午前8時00分〜(再放送あり)

主演:髙石あかり

主な出演者:
トミー・バストウ/円井わん/濱正悟/吉沢亮 ほか

作品概要:
明治期の松江を舞台に、言葉や文化の違いを越えて人と人が心を通わせていく姿を描いた連続テレビ小説です。
異国から来た教師ヘブンと、彼を取り巻く人々の日常や選択を通して、
自立や共生、社会のまなざしといったテーマが丁寧に描かれています。

公式サイト:

NHK連続テレビ小説『ばけばけ』公式サイト

前後話のネタバレあらすじ

第84話をより理解するために、前後話のネタバレあらすじもあわせてご覧ください。

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