『ばけばけ』第87話ネタバレ感想|噂と偏見が牙をむいた日

ばけばけ

※本記事は、NHK連続テレビ小説『ばけばけ』第87話・第18週「マツエ、スバラシ。」の内容を含みます。未視聴の方はご注意ください。

第87話では、新聞記事をきっかけに広がった噂と偏見が、ついに人々の行動を荒立てていく様子が描かれました。

噂に翻弄されながらも、トキを守ろうとするヘブンの怒りと、事態を悪化させまいと冷静さを保とうとするトキの姿は対照的で印象的でした。第87話は、人の偏見の恐ろしさと同時に、それでも希望を手放さない姿が静かに描かれた回だったと感じます。

『ばけばけ』第87話・第17週「マツエ、スバラシ。」あらすじネタバレ

噂に傷つくトキと、司之介の怪我

町に広がる噂話により、トキは落ち込んでいました。司之介とフミが励ましますが、司之介の顔に怪我があることに、トキとヘブンは違和感を覚えます。

「ラシャメン」のうちわと、父の行動

玄関先に、「ラシャメン」と書かれたトキのうちわが投げ込まれていました。司之介は、噂を広めた元相撲取りと喧嘩をして怪我を負ったと明かします。トキは感謝を伝え、フミも「私たちがついておるけん」と力強く支えます。

新聞記事が生んだ誤解

錦織の話により、騒動の原因は新聞記事だと判明します。ヘブンが松野家の借金を完済したことが、「トキは妾だ」という誤解を生んでいました。

記者・梶谷との衝突

記者の梶谷が現れ、「本当にラシャメンではないのか」と問いかけます。それに激怒したヘブンは梶谷を追い出し、「おトキさん、守します」とトキを抱きしめました。

広がる偏見と、消えない不安

噂は学校や町中にも広がり、トキとフミは店で買い物を断られます。帰り道、トキは石を投げられ額に怪我をしてしまいました。

涙と怒りの中で

怪我に気づいたヘブンはトキを抱きしめ、外へ出ようとしますが、トキは「私は大丈夫ですけん」と必死に止めます。不安と緊張を残したまま、第87話は幕を閉じました。

第87話の感想|偏見の恐ろしさが突きつけられた回

新聞記事を読んだ町の人々の手のひら返しは、正直えげつないと感じました。これまではトキを「まるで貴婦人のようだ」と持て囃していたにもかかわらず、ヘブンが松野家の借金を返したという一文が載っただけで、「借金のかたに妾になった」と噂を広め、あろうことか暴力まで振るう姿には強い嫌悪感を覚えます。

仮に妾だったとしても、あのような扱いを受ける筋合いはありません。人の偏見がいかに簡単に暴力へと変わってしまうのか、その恐ろしさを突きつけられたように思います。

梶谷に「本当に妾じゃないんですか?」と問われた際、ヘブンが「ふざけるな、出ていけ」と激怒したのは当然だと感じました。お金の力で結婚したわけではなく、怪談話をきっかけに打ち解け、心を許せる関係になった二人の歩みを否定されたように思えたからです。

トキを守ろうとするヘブンの気持ちには共感しますが、怒りに任せて行動すれば、さらに事態が悪化してしまう可能性もあります。だからこそ、必死にヘブンを止めたトキの気持ちもよく分かりました。

第87話は、人の偏見がいかに残酷で、簡単に人を傷つけてしまうものなのかを強く印象づける回だったと思います。

次回への不安と考察|守るほどに深まる緊張

今回描かれたのは、噂や偏見が一度広がってしまうと、簡単には収まらないという現実でした。新聞記事がきっかけで生まれた誤解は、すでに町全体へと浸透しており、訂正記事を出したとしても、すぐに事態が好転するとは思えません。

特に不安なのは、ヘブンの怒りがこれ以上表に出てしまった場合です。トキを守りたいという気持ちは正しいものですが、町の人々から見れば「異国の男が力で黙らせようとしている」と受け取られる危険もあります。ヘブンの行動次第では、偏見がさらに強まってしまう可能性も感じました。

一方で、トキが必死にヘブンを止めた場面には、彼女なりの覚悟が表れていたように思います。耐えることでしか守れないものがあると理解しているからこそ、感情よりも冷静さを選んだのではないでしょうか。

そんな中、人力車の車夫・野上が口にした「人の噂も七十五日ですけん」という言葉は、この重苦しい状況の中で、確かな希望として響きました。今は町全体が噂に振り回されていても、時間が経てば人々の関心は薄れ、やがて静けさを取り戻すのかもしれません。

ヘブンとトキが築いてきた関係は、噂や偏見だけで壊れるようなものではありません。互いを思いやり、支え合う姿を見ていれば、周囲の見方も少しずつ変わっていくはずです。野上の言葉は、今は耐える時期であっても、その先に必ず穏やかな日常が戻ってくることを示しているように感じました。

次回は、この誤解と偏見に対して、松野家や錦織、そして新聞がどのように向き合っていくのかが問われそうです。トキとヘブンがこれ以上傷つかずに済む道があるのか、不安を抱えたまま物語は次へと進んでいきます。

あわせて読みたい|前回と次回の記事はこちら

第86話では、松野家の借金完済をきっかけに、町の空気が少しずつ変わり始めました。一見すると喜ばしい出来事の裏で、人々の視線や噂が静かに不穏さを帯びていく様子が描かれています。

第87話へとつながる違和感や、噂が生まれる前触れを振り返りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

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『ばけばけ』第86話ネタバレあらすじ・感想はこちら

第88話では、根拠のない噂や差別的な視線によって日常を脅かされるトキとヘブンの姿が描かれました。こちらも続けてご覧ください。

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『ばけばけ』第88話ネタバレ感想|「異人だから」という呟きと、マツエの優しさ

番組情報

番組名:NHK連続テレビ小説『ばけばけ』

放送局:NHK総合

放送時間:毎週月曜〜金曜 午前8:00〜8:15
(再放送:同日 午後0:45〜1:00)

主演:髙石あかり(トキ 役)

出演:トミー・バストウ、池脇千鶴、岡部たかし ほか

公式サイト:
NHK連続テレビ小説『ばけばけ』公式サイト

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