『ばけばけ』第14週「カゾク、ナル、イイデスカ?」あらすじ・ネタバレ感想

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NHK朝ドラ『ばけばけ』第14週「カゾク、ナル、イイデスカ?」では、トキとヘブンが「家族になる」とはどういうことなのかを真正面から問われる展開が描かれました。結婚を喜ぶ一方で明かされる嘘、正直でいられなかった理由、そして家族として受け入れ合うまでの過程は、静かでありながら重いテーマを含んでいます。

この記事では、第14週のあらすじを振り返りつつ、トキとヘブンのすれ違い、そして三之丞という存在が浮き彫りにした家族の問題について、ネタバレありで感想・考察していきます。

第14週あらすじ|家族になるためについた嘘(ネタバレ)

トキは、ヘブンに話があると出雲へ呼び出されます。ヘブンの日本滞在記が完成間近だと聞き、錦織が「完成すれば帰国するのか」と尋ねると、ヘブンは「いてもいいですか?ずっと隣に居させてください」と想いを告げ、トキの手を取ります。トキは「ハイ」と答え、二人は錦織とともに出雲大社を訪れ、永遠の愛を誓い合います。

松江の家に戻ったトキは、家族に結婚の報告をしていないことに気づきます。すぐに挨拶に行こうとするヘブンを止め、まずは自分が話すと決めますが、なかなか言い出せません。ヘブンを送り出した後、意を決したトキは家族の元へと向かい、「ヘブン先生と夫婦になります」と頭を下げます。

父は異国の人との結婚に反対しますが、おじじ様は「すいちょるならしかたない」と言い、二人の結婚を認めます。

結婚が許されたことを知ったヘブンは喜び、披露宴パーティーを開きます。しかし、トキが三之丞を「社長」と紹介したことで、場の空気は一変します。嘘をついたまま家族を紹介したことに、ヘブンは「嘘嫌い」「家族になれない」と怒りを露わにします。

トキは涙ながらに、家族の借金を背負い、自分が二つの家を支えてきたこと、そして「お金目当てで結婚したと思われたくなかった」ために真実を隠していたと告白します。母やタエもまた謝罪し、タエがトキにとって「もう一人の母」であることが明かされます。

生みの親・育ての親を区別せず、皆を家族として受け入れるヘブン。最後は皆で「だらクソが」と叫び、笑いと涙の中で家族が一つになるのでした。

感想|ヘブンの「嘘嫌い」に込められた本当の理由

結婚パーティーでヘブンが怒った理由は、事実を知らなかったからではありません。ヘブンはすでに錦織から、トキが家族の借金を背負い、三之丞やタエを支えてきた事情を聞いており、大筋は理解していたはずです。

それでも「嘘嫌い」「家族になれない」と言ったのは、嘘をついたまま家族として紹介されたことへの拒絶だったのだと思います。ヘブンにとって家族とは、都合の悪いことも含めて正直でいられる関係だったのでしょう。

一方で、トキが涙ながらに語った「お金目当てで結婚したと思われたくなかった」という理由は、ヘブンへの不信ではなく、トキ自身の負い目だったように感じます。

本当のことを言ったからといって、ヘブンがトキをお金目当てだと思うはずはありません。それでもそう考えてしまったのは、家族の借金や責任を一身に背負い続けてきたトキが、「こんな自分でも愛されていいのか」と自分を疑い続けてきたからではないでしょうか。

この場面は、嘘を責める物語ではなく、正直になることを恐れていたトキが、ようやく受け入れられるまでの過程を描いていたように感じました。

感想|三之丞の「社長」という逃げ道

三之丞については、どうしても厳しい目で見てしまいます。彼が「社長」と名乗っていたのは、タエに「牛水家の者として働くなら、使用人ではなく社長になれ」と言われたからでした。しかし、何もできない自分が最初から社長になるという選択は、現実から目を背けたものだったように思えます。

仕事は肩書きではなく、積み重ねです。本来なら、自分に何ができて何ができないのかを認め、家族としっかり話し合った上で仕事を探すべきでした。

その上で、より深刻なのは、トキが稼いだお金を黙って受け取り続けていたことです。それを「家族だから」と受け入れてしまえば、トキの人生は誰かを支えるためだけに消費されてしまいます。

披露宴の場で三之丞が自らを「ダメで嘘つきで恥晒しな息子」と認めたことは、一歩前進ではあります。しかし本当に必要なのは、自己否定ではなく、責任を引き受けて行動することなのでしょう。

まとめ|嘘で偽っていては家族になれない

第14週は、家族とは何か、正直でいるとはどういうことかを静かに突きつける一週でした。嘘をつかなくても、背負っているものをさらけ出しても、人は家族になれます。トキとヘブンがたどり着いたその答えが、強く心に残る回でした。

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