みなさんは、愛猫に猫草を食べさせていますか?私は、今まで食べさせたことがなかったのですが、はじめてココに猫草をあげてみました。そこで、今回は「猫草について」と「愛猫ココに初めて猫草をあげた時の様子」や「猫が食べると危険な植物」についてもお話していこうと思います。
猫草って何?
皆さんは、猫草って何だかご存じですか?
私は猫を飼うまで、猫草の存在自体を知りませんでした。
猫草とは、猫が好んで食べる草の総称で、販売されている多くはイネ科の燕麦(エンバク)が多いそうです。「燕麦って何?」って感じですよね。燕麦とは、グラノーラやオートミールとして加工され、よく食べられている穀物のひとつです。燕麦と言われてもよくわかりませんが、「グラノーラの原料だよ。」と言われると親近感がわきますね!
猫草栽培のすすめ
猫草は市販の物を買うだけでなく、自分で栽培することもできます。ホームセンターなどで猫草の種が売られているので、小さめの鉢で育てるといいでしょう。また、猫が倒しても汚れない、土を使わないキットも市販されています。
市販の猫草は、300円程度で売られておりますので、種から育てた方が経済的ですので、栽培してみてはいかがでしょうか?
猫草以外に猫が食べても良い植物
また、市販に猫草として販売されているもの以外にも猫が食べる植物があります。
それはハーブです。ハーブは、ミネラルが豊富で様々な薬効も期待できます。
例えば、パセリにはデトックス効果があり、ペパーミントやバジルは消化を促進します。生のハーブを細かく切ったものやドライハーブの粉末をご飯にかけると手軽に食べられます。猫用のハーブも売られているのでそちらを使うのもいいでしょう。
ただし、なかにはハーブが合わない猫もいますので、使用する前にアレルギー反応があるか確かめる必要があります。
我が家の庭には、パセリやミントがあります。ですが、愛猫がハーブにアレルギーがあるかどうか、まだわかりませんので、安易には与えられませんね。
ネコが猫草を食べる理由
猫は肉食動物なのに草を食べるって不思議じゃありませんか?
野生の猫は草を食べることで、獲物の毛や羽毛を吐き出していたと考えられます。
猫は、猫草を消化することができません。猫草を食べると、消化できない異物を吐き出しやすくしてくれます。猫草は、猫にとっての整腸剤のようなものでした。
家庭で飼っている猫は、昔と違って家猫なら獲物を捕ることはまずないでしょう。野生の猫に比べると猫草の必要性が低いと思われます。ただ、毛づくろいの際に毛を飲み込んでおりますので、ブラッシング嫌いのネコや毛玉を吐くのが苦手な猫の場合は、体内に毛が蓄積されやすいので、猫草を与えた方がいいでしょう。
また、長毛種の猫の場合は、飲み込む毛が多くなりますので、猫草を用意してあげた方がいいでしょう。
それ以外のネコは、毛を吐いたりウンチで一緒に排泄できるため、無理して猫草を与える必要はありません。
シニア猫の場合は、嘔吐自体が体の負担になる場合があるので、猫草を与えない方がいいでしょう。
また、猫が毛玉を吐いていると思っていたら、病気だったというケースもあります。そのため、吐しゃ物や吐くときの様子を観察する必要があります。
危険な吐き方
- 1週間で2回吐いた
- 何度か続けて吐く
- 吐いた後も気分が悪そう
- 吐いたものに血が混ざっている
- 吐いた後、ご飯を食べない
以上のような様子が見られたら、動物病院へ問い合わせてみましょう。
猫草はいつからあげる?
猫草は嗜好品なので、成長期の子猫にはあげないようにしましょう。早くとも半年以降と書かれているものもありますが、与えるのは1才を過ぎてからというものあります。消化しきれずに嘔吐や下痢を引き起こす場合があるので、1才を過ぎていない子猫には与えない方が無難でしょう。また、シニアの猫は、消化能力が弱ってきているので、若い頃から習慣化している猫以外は食べさせないのが無難です。
愛猫とのコミュニケーションやスキンシップの一環として、楽しみながら与えるのがベストです。
ネコが毛玉を吐く時期
一般には、ネコの被毛が生え換わる時期(換毛期)に毛玉を吐きやすいです。
換毛期は、寒くなり始める11月と暖かくなり始める3月以降です。この被毛の生え換わりは、日照時間の変化により引き起こされるもので、自然の中で暮らす猫は季節ごとの被毛の変化により体温調節をしています。
しかし、室内飼いのネコの場合は、換毛の周期が曖昧になり、1年中抜けるケースもあります。春と秋と決めつけず、愛猫の抜け換わりの周期をよく観察しておく必要があります。
毛玉対策いろいろ
猫は毛玉を吐くと体力を消耗したり、食道炎などの病気を招くことがあります。できれば、毛玉を吐かせずにウンチと一緒に排泄させた方がいいです。毛玉ケアのキャットフードや毛玉を除去できるサプリメントを利用するといいでしょう。また、こまめにブラッシングして抜け毛を飲み込まないようにしてあげましょう。
我が家の毛玉対策は、毎日ブラッシングをすることです。そのお陰か、愛猫のココは、まだ一度も毛玉を吐いたことがありません。これは、それほど毛を飲み込んでいないか、ウンチと一緒に出せているからだと思います。ブラッシングをすることは、スキンシップにもなりますのでやはり大事ですね。
毛玉が原因でおきる病気
毛玉がうまく排出されずに大きくなると、腸を塞いでしまう毛球症になります。
お腹を触られるのを嫌がったり、吐いても何も出ずに苦しむ。便秘・下痢・食欲不振などの症状が表れます。
手術が必要になったり、脱水症状を起こして衰弱が進み、命にかかわることもあります。特に長毛種のネコに多い病気です。
愛猫ココが初めて猫草を食べた時の反応
くんくんニオイをかいでますね!
もっと顔を近づけて、
クンクン。
さらにクンクン
顔が近すぎ!
そろそろ
食べようかな
やっぱり
触ってから
もう一度近づいて
ガブリ!
端っこを食べて
なぜか?
底のニオイをかいで
おしまいです。
しばらく目を離していると
あらら、
ひっくり返しちゃった!
テーブルに隠れて
舌をペロリ、
「やっちゃった〜」
そんな感じのココでした。
5日後の猫草
猫草デビューしてから、まだ1週間も
経ってないのに、この元気のなさは何?
先の方が、枯れてボサボサ…
「水の管理が、悪かったのかな?」
タグを見ると、「冬期は、日当たりの良い場所に置き、2日に1度たっぷりと水をあげてください」と書いてありました。
「そういえば、水をたっぷりあげていなかったし、2日置きじゃなくて、毎日少しずつあげいた…。これが、原因かもしれない。あとは、日当たりのいい場所に置くとあるが、あんまり気を付けてなかった。」これからは、気を付けなければいけませんね。
猫草の育て方
ここでは、猫草の育て方のポイントを簡単にご紹介します。
(水やり)
鉢植えの土を触り、土の表面が乾いていたら水をやる。与えすぎると根腐れが起きてしまうので、ほかの植物と同様に注意が必要です。
(日光)
室内の日当たりの良い場所に置いておき、日光によくあてるようにしましょう。寒すぎると枯れてしまうこともあるので、なるべく室内で育てるようにしたほうがベターです。
猫草、再生への道
ネットで検索しところ、猫草をカットすると、また生えてくると書いてあったので、カットしてみました。そして、日の当たる場所へ置きました。
「これで、生えてくるだろうか?」
しばらく様子をみてみます。
植物を育てるのは、意外と難しいですね。
水やりと日当たりに気をつけることが、大事とわかっていても、水をあげ過ぎたり、逆に水不足で枯らしてしまいます。冬場は、寒暖差があったり日照不足だったりで、ますます管理が難しいです。猫草が、何とか再生してくれればいいのですが、様子を見るしかないですね。
カットしてから、1週間後の猫草
「少し伸びてきましたね!なんとか再生してきました。」
ココも食べたいのか、近寄っていきます。このままもっとグングン伸びてくれるといいですね!
猫が食べると危険な植物
猫が食べると危険な食べ物は、いろいろありますが、観葉植物やお花なども危険です。
例えば、この時期に出回るシクラメンやポインセチアも猫が食べると危険な植物です。
シクラメンを猫が食べると、嘔吐や下痢、胃腸炎などの症状が現れることがあります。最悪の場合は命を落とすこともあるそうです。
ポインセチアには毒があります。
葉っぱを猫が食べると、口の周りの炎症や下痢や嘔吐を引き起こすことがあります。また、樹液に触れると皮膚に炎症を起こす場合も見られます。食べた量が少なければ、命を落とすことはまずありませんが、猫のように体が小さい動物は、とくに注意する必要があるそうです。
この他にも危険な植物はたくさんあります。ユリ科の植物も危険です。猫がスズランを食べると嘔吐や下痢、不整脈になり、食べた量が多いと命に関わるそうです。
この他には、観葉植物(ポトス、アイビーなど)やバラ科の植物等あげるときりがありません。
我が家にもポトスとアイビーがあるので、気をつけなければいけませんね。いっそのこと全部を処分して猫草だけにした方が、安全かもしれませんね。
愛猫の誤食の疑い
そういえば、うちに去年買ったシクラメンの葉っぱだけのがありました。それをココが倒して、葉っぱが散らばっていたことがあったんです。翌日だったか定かではないのですが、血便が出て、慌てて動物病院に連れて行ったことがありました。大したことは無かったんですが、もしかしたら、シクラメンの葉を食べていたのかもしれませんね。
うちのココのように積極的には食べなくても、何かの拍子に口にすることがあるかもしれないので、お家にある場合は気をつけなければいけませんね。
猫が食べると危険な植物一覧
猫が食べると危険な植物は、たくさんありますのでご紹介します。これらを猫が食べると大変なので注意してください。
アジサイ、アサガオ、ほおづき、キキョウ
アマリリス、キンポウゲ、クリスマスローズ
ヒガンバナ、フクジュソウ、フジ、スミレ
ジャスミン、パンジー、スズラン、シャクナゲ
ユリ、サツキ、シクラメン、チューリップ、
ツツジ、ヒヤシンス、ポインセチア、ポトス
アイビー、ベンジャミン、カーネーション
キク、ナス科の植物(なす、トマトの葉や茎)
バラ科の植物(バラ、あんず、梅、桜など)
終わりに
今回は、猫草と猫が食べると危険な植物についてお話してきました。
猫草は必ずしも必要ではないのですが、与えるなら1歳を過ぎてからです。
私は、今まで知りませんでしたが、猫が食べると危険な植物はたくさんあるのですね。
アジサイやスイセンの葉は、猫だけでなく人も食べると危険です。アジサイの葉を食べた人が、吐き気やめまい、嘔吐などの中毒症状を起こしたという事例もあります。
そう考えると植物ってこわいですね。安易に口にしてはいけませんね。食べてはいけない植物を全部覚えるのは大変ですが、何か植物を買う時に危険かどうかを調べるようにすれば誤食を防げます。まずは危険かどうかを知ること。それが1番大事です。そうすることで対策を練ることができます。
私たち飼い主は、猫にとって身の周りに危険な植物があることを、いつも頭の片隅に入れておく必要がありますね。
愛猫は生後7ヵ月ですが、鉢植えの植物に興味津々です。そこで、「猫草ならいいかな」と思い、生後半年を過ぎておりましたので、今回試しにあげてみました(1歳未満の子猫は、消化しきれずに嘔吐や下痢を引き起こす場合があるので注意して下さい)。
反応は、良かったのですが、食べるというよりは、草をむしり取って遊んでいるようでした。やはり、まだ早かったようです。次回は、1歳を過ぎてからあげようと思います。
参考文献
『かわいい猫の飼い方・しつけ方』(監修 安房中央動物病院獣医師 作佐部紀子/ナツメ社)、『ネコLDKvol.4』(晋遊舎)、ねこのきもち WEB MAGAZINE【獣医師監修】猫草|猫が喜ぶ与え方から注意点、種から育てる方法、Best one 猫草の疑問に獣医が回答