※この記事はドラマ『推しの殺人』最終回の内容を含みます。
※本作はフィクションであり、犯罪や暴力行為を肯定・推奨する意図はありません。
ドラマ『推しの殺人』は、田辺桃子・横田真悠・林芽亜里のトリプル主演で、
2025年10月期に読売テレビ系で放送されたサスペンスドラマです。
地下アイドルという閉ざされた世界で起きた殺人事件を軸に、
「推す側/推される側」の歪んだ関係性や、
罪と責任の重さを描いてきた本作。
刺激的な設定とは裏腹に、
物語が最後まで見つめていたのは、
罪を犯してしまった人間が、その後をどう生きるのか
という、極めて静かで重たい問いでした。
この記事では、ドラマ『推しの殺人』最終回のネタバレあらすじを振り返りながら、
登場人物たちの選択や心理、
そしてこの作品が提示した結末の意味について考察していきます。
なお、作品の基本情報や放送概要については、
公式ホームページ
でも確認できます。
ドラマ『推しの殺人』最終回|あらすじ(ネタバレあり)
ドラマ『推しの殺人』最終回では、
ベイビースターライトの3人が起こした事件の行方と、
それぞれが背負う罪の結末が描かれました。
ここでは最終回のネタバレあらすじを整理しながら、
このラストが何を意味していたのか、
そして本作が最後まで描こうとしたテーマについてまとめていきます。
バラバラだった3人が「仲間」になるまで
羽浦事件は、3人を壊した出来事であると同時に、
初めて彼女たちを「仲間」にした出来事でもありました。
物語の序盤、ベイビースターライトの3人は
決して強い絆で結ばれていたわけではありません。
テルマはセンターのイズミに反発し、
それぞれが過去の傷を抱え、孤独な世界に立っていました。
羽浦を殺害してしまった出来事は、
彼女たちの人生を取り返しのつかない形で変えました。
しかし恐れや後悔を共有することで、
3人は初めて同じ場所に立つことができます。
一人で抱え込まず、疑いではなく信じること。
仲間として向き合うことで、彼女たちは
「ただのメンバー」ではなく、互いに支え合う存在となっていきました。
ルイと矢崎――同じ闇に立ちながら違う道を選んだ2人
解散ライブの会場に火を放ち、ルイを殺そうとした矢崎。
間一髪のところでテルマとイズミに阻止され、
会場へ向かっていた望月刑事によって逮捕されます。
矢崎の
「ルイ、愛しているよ。愛しているから殺してあげる」
という言葉は、一見すると愛情表現のように聞こえます。
しかしそれは、相手の意思や未来を奪い、
自分の物語に閉じ込めようとする支配の言葉でした。
思いやりではなく、暴力的な独占欲の現れだったのです。
一方のルイも、父親を殺したいほど憎んだ過去を持っていました。
それでも彼女は同じ道を選ばず、
「もう誰も殺したくない。誰にも死んでほしくない」と語ります。
この対比によって描かれたのは、
単なる殺人ではなく、
「他人の人生を奪おうとする姿勢」こそが悪なのだ
というドラマの核心でした。
望月が示した「正しさの苦しさ」
望月刑事は、正義を信じながらも、
その正義が誰かを傷つけてしまう現実に苦しんでいました。
ルイを守るために刑事になったにもかかわらず、
捜査を続けることで彼女を追い詰めてしまう矛盾。
「正しいことをするのに、迷うようになったから」
という言葉は、彼の葛藤を端的に表しています。
先輩刑事の
「捕まえてやることも優しさじゃないか」
という言葉は残酷ですが、
逃げることのできない現実でもありました。
最終的に望月は刑事であり続けることを選び、
矢崎を捕まえ、罪を犯したルイと向き合う覚悟を決めたのです。
解散ライブ――罪を抱えたまま歌うという選択
火災で中断されかけた解散ライブ。
それでもファンの声援に支えられ、3人はステージに立ちます。
「私たち3人は、ある大きな罪を犯してしまいました」
という告白から始まった歌は、
許しを乞うものではありませんでした。
罪を認めたうえで生きていく意思を示す、
贖罪の歌だったのです。
人生は思い通りにならず、
起きてしまったことは変えられません。
それでも前を向いて歩くことはできる。
ドラマは、そう静かに背中を押しながら幕を閉じました。
ドラマ『推しの殺人』最終回|感想
ベイビースターライトの3人は、事務所社長・羽浦を殺してしまいました。
そしてその罪を隠すために嘘を重ね、さらに罪を深めていきます。
望月刑事が真相へと近づいていくなかで、
もはや事件を隠し通す未来は残されていませんでした。
最終回で彼女たちが選んだのは、
ラストステージを飾り、その後すべての罪を認めて生き直すという道だったのだと思います。
物語のかなり早い段階から、
「最終的には捕まるしかない」という未来は、どこかで見えていました。
どんな理由があったとしても、
罪を犯すことが許されるわけではありません。
それでも視聴者は、追い詰められていく3人のアイドルに感情移入してしまいます。
同情と理解が生まれる一方で、
この結末は避けられなかったのだとも感じました。
彼女たちの選択は救いではなく、再生への第一歩。
だからこそこのラストは、悲しくもあり、同時に誠実な終わり方だったのだと思います。
ドラマ『推しの殺人』最終回|まとめ
ドラマ『推しの殺人』最終回は、
事件の結末を描くだけでなく、
罪を犯してしまった人間がその後をどう生きていくのかという問いを、
最後まで手放さなかった物語でした。
救われすぎることも、簡単に許されることもありません。
それでも仲間を選び、誰も殺さない道を選び、
罪を抱えたまま生き続けるという選択こそが、
このドラマが示した静かで誠実な結末だったのだと思います。
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