※本記事は、ドラマ『探偵さん、リュック開いてますよ』第6話の内容を含みます。
未視聴の方はご注意ください。
第6話「BAD MEMORY GOOD SOUND」では、洋輔の高校時代の淡い恋が描かれました。22年ぶりに再会した神林リカとの関係、かつて使われた“両思いになる機械”の真実、そしてラストの「月が綺麗ですね」という一言――。過去の恋と現在の愛が静かに交差する、余韻の美しい回となりました。
本記事では、第6話のあらすじを整理しながら、機械によって始まったとされる恋は本当に“偽り”だったのか、そしてタカシの言葉に込められた愛の意味について、感想とともに丁寧に考察していきます。
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第5話は西ヶ谷温泉を舞台に、お湯が語る事件と洋輔が“手放さなかった場所”への想いが描かれた回でした。現実離れした発明と心に残る選択の物語をこちらで丁寧に振り返っています。
『探偵さん、リュック開いてますよ』 第6話ネタバレあらすじ
第6話は、“思い出の人”と再会するテレビ番組に出演した一ノ瀬洋輔が、高校時代の同級生・神林リカと22年ぶりに再会するところから始まります。
22年ぶりの再会とラブレターの真実
高校時代、リカからラブレターを受け取りながらも返事をしなかった洋輔。番組でその理由を問われますが、彼は答えられません。
実は洋輔は、当時の手紙を読まずに保管したままでした。収録後、ようやく封を開け、静かに涙を流します。さらに当時、“両思いになる機械”という発明品を使っていたことも明らかになります。
リカからの依頼と揺れる心
再会後、リカは洋輔に連絡を取り、夫・タカシの素行調査を依頼します。
二人は街を歩きながら思い出話に花を咲かせ、どこかデートのような時間を過ごします。リカは、自分の手紙が原因で洋輔が発明をやめてしまったのではないかと気にしていましたが、洋輔は「発明はやめていない」と伝えます。
“音”が呼び覚ました過去
その後、二人は西ヶ谷温泉や母校を訪れます。
校庭で音取りをしていたタカシが聞かせた“音”をきっかけに、リカの記憶がよみがえります。それは、高校時代に洋輔が“両思いになる機械”のボタンを押していた瞬間でした。
メリーゴーランドと「月が綺麗ですね」
夜、野外演奏のあと、停止中のメリーゴーランドの前で洋輔は「言わなければいけないことがある」とリカに告げます。その時にメリーゴーランドのライトが点灯し、そこへ仲間たちも合流。みんなで記念写真を撮ります。
メリーゴーランドに乗ったリカとタカシは、洋輔がボタンを押していたことを話題にします。タカシが「偽りの恋だ」と言うと、リカは「それでもいい」と微笑みます。
そしてタカシが夜空を見上げて言います。
「月が綺麗ですね」
リカも「ですね」と応え、第6話は静かに幕を閉じました。
感想|偽りの恋か、それとも最初から両思いだったのか
今回は、洋輔の高校時代の淡い恋が描かれました。
室町のために作った“両思いになる機械”。
しかし、そのボタンを洋輔自身が押してしまったことで、リカが洋輔を好きになったという展開になります。そこに罪悪感を抱き、洋輔は一時期発明をやめてしまいました。
とはいえ、本当に機械で人の心を操作できるのでしょうか。
作中では「ボタンを押したから両思いになった」という線で描かれていましたが、もともと二人は両思いだったと考えるほうが自然にも思えます。機械はきっかけに過ぎず、恋心自体はすでに存在していたのではないでしょうか。
高校当時、罪悪感からラブレターを読まなかった洋輔。
そのまま二人の恋は進展せず、リカは引っ越してしまいます。
だからこそ、22年ぶりの再会で過ごした“デートのような時間”は、止まっていた青春を少しだけ取り戻すような、甘酸っぱいひとときに感じられました。
洋輔の発明品で空を飛び、西ヶ谷温泉へ向かうという展開も、このドラマらしい大胆さ。さらに、その非現実を当たり前のように受け入れるリカの懐の深さも印象的でした。
そしてラスト。
タカシが「偽りの恋じゃないか」と言うと、リカは「それでもいいの」と答えます。
その言葉には、きっかけが何であれ、自分の気持ちは本物だという確信が込められているように感じました。
夜空を見上げたタカシの
「月が綺麗ですね」
夏目漱石の逸話として知られる表現を引用したこの締めくくりが、とても趣深く、静かな余韻を残すラストだったと思います。
考察|「月が綺麗ですね」に込められた静かな愛
ラストでタカシが口にした
「月が綺麗ですね」。
これはよく知られているように、夏目漱石が英語の “I love you” を日本語に訳すなら「月が綺麗ですね」と表現するだろう、と語ったとされる逸話に由来し、「愛しています」という意味を含む言葉として広く知られています。
つまりこの一言は、遠回しでありながらも、はっきりとした愛の告白です。
けれど、この場面のタカシには、ほんの少しだけヤキモチも滲んでいたように感じました。
高校時代の思い出を共有し、空を飛び、止まっていた青春を取り戻すような時間を過ごす洋輔とリカ。その様子を前にして、何も思わない夫はいないはずです。
「偽りの恋じゃないか」という言葉には、冗談めかしながらも、わずかな本音が隠れていたのではないでしょうか。
それでもタカシは感情をぶつけることなく、夜空を見上げてこう告げます。
「月が綺麗ですね」
少しの嫉妬と、それでも揺るがない愛情。
そしてそれに対するリカの「ですね」は、
「私も同じ気持ち」という静かな応答。
あの瞬間、過去の甘酸っぱい思い出も、機械で始まったかもしれない恋も、すべてを受け止めたうえで、リカが選んだ“今の愛”が示されたのだと思います。
派手な演出ではなく、
嫉妬も愛情もやわらかく包み込むようなラスト。
だからこそ、この回はとても美しい余韻を残したのではないでしょうか。
まとめ
第6話「BAD MEMORY GOOD SOUND」は、洋輔の高校時代の淡い恋を描きながら、過去と現在の愛を静かに対比させた回でした。
“両思いになる機械”というファンタジーの装置を通して問いかけられたのは、
恋は作られるものなのか、それとも最初からそこにあったのかというテーマ。
もし機械がきっかけだったとしても、
22年という時間を経て残った感情は、もう“偽り”ではありません。
そしてラストの「月が綺麗ですね」。
少しのヤキモチをにじませながらも、
遠回しに愛を告げたタカシ。
それに「ですね」と応えたリカ。
あのやり取りは、過去を否定するのではなく受け止めたうえで、
“今の愛”を選び直す瞬間だったのではないでしょうか。
甘酸っぱい再会の物語でありながら、
最後はとても大人で、穏やかな余韻を残す一話でした。
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第5話では、西ヶ谷温泉を舞台に“お湯”をめぐる出来事が描かれました。発明と人の想いが交差する物語の原点ともいえる回です。第6話の余韻をより深く味わいたい方は、こちらもあわせてどうぞ。
番組情報
作品名:探偵さん、リュック開いてますよ
放送開始:2026年1月9日〜
放送局:テレビ朝日系
放送日時:毎週金曜 よる11:15〜
主演:松田龍平
ジャンル:ミステリー/ヒューマンドラマ
公式サイト:https://www.tv-asahi.co.jp/tanteisan/

