※本記事はドラマ『こちら予備自衛英雄補?!』第1話のネタバレを含みます。
ドラマ『こちら予備自衛英雄補?!』は、菊池風磨が主演を務め、中京テレビ・日本テレビ系の水曜プラチナイト枠で1月8日(水)24時24分から放送されました。主演・菊池風磨とともに、“ヒーロー×密室コメディー”という全く新しいスタイルで描かれる本作は、お笑いコンビ・極楽とんぼの加藤浩次が原作・脚本・監督を初めて務めたドラマです。クセの強い能力を持つ7人が防衛省に極秘で招集されるというユニークな設定で、個性的なキャラクターたちのやり取りやズレた価値観が見どころになっています。詳しくは番組公式ホームページをご覧ください。
『こちら予備自衛英雄補?!』第1話のあらすじ(ネタバレあり)
2000年代初頭、世界では超人的な能力を持つ「ヒーロー」が戦力として扱われる時代になりました。しかし、憲法の制約により戦力を保持できない日本には、公式なヒーローが存在していません。
そこで防衛省は極秘裏に、“予備自衛英雄補”という立場を新たに設け、特殊な能力を持つ7人を招集します。集められたのは、フリーターのナガレ(菊池風磨)、会社員のサエ(のん)、大学生のチュータ(森永悠希)、トラック運転手のユタニ(後藤剛範)、女子高生のサピピ(小宮山莉渚)、老婆のフジワラ(丘みつ子)、研究員のミズノ(戸次重幸)という、年齢も職業もばらばらな面々でした。
報酬として120万円が提示され、多くのメンバーは承諾に傾きますが、ナガレとサエだけは最後まで参加を拒否します。しかし、防衛大臣の前でナガレの能力が明らかになり、状況は大きく動き出します。
極楽とんぼ・加藤浩次が描く“脱力系ヒーロードラマ”の面白さ
本作は、お笑いコンビ・極楽とんぼの加藤浩次が、原作・脚本・監督を初めて務めたドラマです。物語の随所に、お笑い芸人ならではの視点が感じられ、言葉選びや会話のテンポには、どこかコントのような空気があります。
ヒーローや防衛省といった一見すると重くなりがちな題材を扱いながらも、本作は深刻になりすぎることを避けています。ズレたやり取りや間の悪さを積み重ねることで、独特の脱力感を生み出している点が印象的です。
日本にヒーローがいない理由と「予備自衛英雄補」という言葉の皮肉
「日本にはヒーローがいない」という設定は、本作の根幹を成す要素です。戦力を持てないという建前を守りながら、ヒーローの存在を完全には否定しきれない。その結果として生まれたのが、「予備自衛英雄補」という非常に回りくどい名称でした。
本質を変えず、言葉だけを言い換えて制度を成立させようとする姿勢には、日本社会らしい曖昧さがにじみ出ています。理想や正義を掲げつつ、実際にはごまかしながら物事を進めていく。その構造が、本作ではユーモアと皮肉を交えて描かれています。
ナガレの能力は嘘をつくと空中浮遊|Max30センチの生きづらさ
ナガレの能力は、嘘をつくと体が空中に浮いてしまうというものです。ただし、その高さは最大でも30センチに過ぎません。ヒーローとして考えると、あまりにも頼りなく、戦力とは言い難い能力です。
しかし、この力には悲しい過去が結びついています。幼少期、些細な嘘をきっかけに能力が発現し、母親から厳しく叱責され、やがて虐待を受けるようになってしまったナガレ。その経験が、彼を「嘘をつけない人間」にしてしまいました。
能力の役に立たなさと、生きづらさが直結している点に、この作品ならではの視点が表れています。
他の能力者6人の力は?今後の展開への注目ポイント
ナガレ以外の6人にも、それぞれ“とある能力”があるとされていますが、第1話ではまだ詳細は明かされていません。果たして、いわゆるヒーローらしい能力が登場するのでしょうか。
それとも、ナガレと同じように、使いどころの難しい力ばかりが揃っているのでしょうか。能力そのものよりも、「その力とどう向き合って生きてきたのか」が描かれていく点に注目したいところです。
第2話予告の見どころ|ユタニの「赤でお願いします」に思わずツッコミ
第2話の予告では、ヒーローのコスチュームをどうするかという話し合いの場面が描かれていました。その中で、トラック運転手のユタニが「自分は赤でお願いします」と発言します。
ヒーローといえば赤、という戦隊モノ的な発想に、思わずツッコミを入れたくなる場面でした。本作は、真面目な題材を扱いながらも、こうしたユルさを随所に散りばめています。
重厚な正義や使命感を描く作品ではなく、ズレた価値観や脱力感を楽しむヒーロードラマとして、第2話以降も気負わず見ていきたいと思います。

