※本記事は『良いこと悪いこと』第9話の重要なネタバレを含みます。
未視聴の方はご注意ください。
※本作はフィクションであり、犯罪や暴力行為を肯定・推奨する意図はありません。
間宮祥太朗&新木優子W主演の日本テレビ系土曜ドラマ
『良いこと悪いこと』(2025年10月期放送)。
作品の詳細は
日本テレビ公式サイト
をご覧ください。
『良いこと悪いこと』第9話「カノン」。
ついに事件の全体像が明らかになり、
瀬戸紫苑(ドの子)という存在が、物語の中心にいたことが示されました。
しかし、予告に表示された
「真犯人、だーれだ?」
という言葉が示す通り、すべてが解決したわけではありません。
この記事では、第9話の重要な展開を振り返りながら、
物語から読み取れるテーマや考察ポイントを整理していきます。
『良いこと悪いこと』第9話あらすじ(ネタバレ)
「ドの子」瀬戸紫苑が背負っていた、消えない過去
かつてクラスの中で、
リコーダーのテストで「ドの音が出せなかった」という些細な出来事から、
「ドの子」という呼び名が広まりました。
それは冗談のように扱われながらも、
本人の尊厳を深く傷つける出来事の始まりだったことが、回想によって明らかになります。
紫苑はやがて学校から足が遠のき、
その後も過去の記憶と向き合い続ける人生を歩むことになりました。
夢と幸せを手に入れても、消えなかった記憶
大人になった紫苑は、夢だったピアニストとして活動し、
結婚も目前に控えていました。
刑事・宇都見啓(木村昴)との出会いによって、
ようやく幸せを掴んだかに見えます。
しかし――
かつての同級生であるキング(高木将/間宮祥太朗)が、
偶然にもピアノ教室を訪れたことで、
忘れかけていた過去が再び現実として突きつけられてしまいます。
過去の出来事は、時間が経っても簡単には消えない
第9話が静かに突きつけてきたのは、
「成功」や「幸福」が、必ずしも過去の傷を癒すわけではないという現実でした。
紫苑は次第に音楽と向き合えなくなり、
心の均衡を保つことができなくなっていきます。
そして彼女は、
過去の出来事によって追い詰められた末、
生きることそのものが困難な状態へと追い込まれていきました。
その結果として訪れたのが、
誰にも取り戻すことのできない別れでした。
復讐へと傾いていく宇都見
最愛の人を失った宇都見は、
深い喪失感の中で日常を保てなくなっていきます。
やがて彼の心は、復讐という選択へと傾いていきました。
それは正義でも裁きでもなく、
救いを失った末にたどり着いた行動だったように見えます。
スナック「イマクニ」の存在が残した違和感
宇都見が通っていたレトロスナック「イマクニ」。
店主・今國(戸塚純貴)は、
紫苑が亡くなった事実については知っていました。
しかし、その背景にあった過去の出来事まで、
どこまで把握していたのかは明確に描かれていません。
協力者とも無関係とも断定できない――
その曖昧な立場が、強く印象に残ります。
追悼コンサート「カノン」が示した結末
紫苑を偲ぶ追悼コンサートで演奏されたのは、
彼女が大切にしていた楽曲「カノン」でした。
宇都見は感情を込めて演奏を終え、
客席に向かって何かを語りかけるような仕草を見せます。
その言葉は明かされないまま、
彼は警察によって連行されていきました。
一方キングは、
事件の結末を目の前で見届ける立場となります。
生き続けることで、
過去の行為と向き合い続けなければならない現実だけが残されました。
第9話感想|復讐は決して救いにならない
本作が描いたのは、復讐による解放ではありません。
過去の出来事は時間とともに薄れることなく、
人生の節目で再び姿を現します。
そしてそれは、被害を受けた側だけでなく、
加害に関わった側の人生にも、長く影を落とし続けます。
第9話は、物語の断片がようやく一本の線としてつながった回でした。
それでもなお、最終回予告に示された
「真犯人」という言葉は、
物語にはまだ語られていない側面が残っていることを示しています。
考察①|紫苑の死は「弱さ」ではなく、周囲が奪い続けた結果だった
幼い頃に浴びせられた言葉や視線は、
大人になっても消えることなく、人生に影を落とし続けていました。
いじめは過去の出来事で終わらない。
第9話は、その事実を静かに突きつけた回でもありました。
考察②|宇都見の復讐は「怒り」ではなく「喪失の行き場」だった
彼の復讐は正義ではなく、
失った未来を受け止めきれなかった人間の行動だったように思えます。
復讐そのものよりも、
そこへ至るまでに人がどれほど壊れてしまうのか――
第9話はそれを描いていました。
まとめ|第9話「カノン」は、過去と向き合うことの残酷さを描いた回だった
『良いこと悪いこと』第9話は、
単なる犯人判明回ではありませんでした。
過去は終わったものではなく、
現在の人生をも静かに侵食し続ける。
その残酷さが、紫苑の人生と、
宇都見の復讐という選択へとつながっていきました。
続きとなる最終回の感想・考察は、
下記の記事で詳しくまとめています。

