※本記事は、日本テレビ系土曜ドラマ
『良いこと悪いこと』(2025年10月期)第10話(最終回)の内容を含みます。
未視聴の方はご注意ください。
※本作はフィクションであり、犯罪や暴力行為を肯定・推奨する意図はありません。
ドラマ『良いこと悪いこと』は、
間宮祥太朗さんと新木優子さんのW主演による考察ミステリードラマです。
本作は日本テレビ系にて、
毎週土曜よる10時放送(※放送時間は地域により異なる場合があります)。
作品のあらすじ・キャスト・最新情報は、
番組公式ホームページ
をご確認ください。
本記事では、ドラマ『良いこと悪いこと』最終回について、
あらすじの振り返りとともに、
作品が描いたテーマや登場人物の心理を考察しています。
2025年秋に大きな話題を呼んだ考察ミステリー
『良いこと悪いこと』。
最終回放送後もSNSでは、
- 心に重く残った
- 簡単に答えが出ない
- ラストの意味を考え続けてしまう
といった声が多く見られました。
本作は復讐劇の形を取りながら、
実は「失われた時間」と「向き合うべき過去」を描いた物語だったように思います。
ここからは、最終回で明かされた真実と、
物語が静かに残した問いについて振り返っていきます。
ここから最終回のあらすじです(ネタバレあり)
最終回最大の真実|宇都見の共犯者は今國と東雲だった
物語終盤まで伏せられていた、宇都見(木村昴)の共犯者。
その正体は、
今國(戸塚純貴)と東雲(深川麻衣)でした。
3人は紫苑(大後寿々花)が通っていた
フリースクール「タクト学園」で出会った仲間。
単なる協力関係ではなく、
同じ痛みと時間を共有してきた“居場所”のような存在だったことが明かされます。
紫苑が夢を語れるようになった時間。
それを見守ってきた2人の人生もまた、彼女と深く結びついていました。
今國の店「イマクニ」が象徴していたもの
宇都見が初めて連れてこられたスナック「イマクニ」。
そこは本来、紫苑にとって安心できる場所だったはずでした。
しかし最終的に、その場所は復讐の舞台となってしまいます。
「救いの象徴だった場所が、悲劇の中心になる」
この皮肉な対比こそが、本作の残酷さを静かに物語っていました。
今國の言葉が突きつけた現実
終盤、今國が語った言葉は視聴者の心に深く残る場面でした。
それは怒りではなく、
救われなかった時間への叫びだったように思います。
誰かが傷つき、人生を奪われても、
責任の所在が曖昧なまま消えていく現実。
その理不尽さを、彼の言葉は静かに浮かび上がらせていました。
キングの「自分で選ぶ」という覚悟
良いことか悪いことかを、他人に決められるのではなく
自分で考えて選びたい
過去の過ちが消えることはありません。
それでも、
「これからどう生きるかを選び直す意思」は残されていました。
ドラマは最後まで、その可能性を否定しませんでした。
ラストの倉庫の扉が示した希望
物語のラスト。
閉じ込められた花音の前に現れた少年が、
倉庫の扉を開ける場面。
この結末が象徴していたのは、
- 閉じ込める側になるのか
- 誰かを助ける側になるのか
という選択でした。
答えを明示しないからこそ、
このシーンは強く心に残ります。
最終回を見終えての感想
強いカタルシスや爽快感が残る最終回ではありませんでした。
むしろ胸の奥に、
重たいものが静かに沈んでいくような感覚が残ります。
誰かを悪者にしてしまえば楽なのに、
そう簡単には線を引かせてくれない。
それこそが『良いこと悪いこと』というドラマの誠実さだったように思います。
最終回考察|復讐は肯定も否定もされないまま残された
『良いこと悪いこと』最終回は、事件の決着よりも、
割り切れない感情と問いを視聴者に残して終わりました。
復讐は正しかったのか、間違っていたのか。
物語は最後まで、その答えを示しません。
本作が選んだのは、
肯定も否定もしないという曖昧な立場でした。
① 紫苑の死の背景にいじめがあっても、復讐は正義にならなかった
紫苑が追い詰められた原因に、過去のいじめがあったことは明確に描かれました。
忘れた側と、忘れられなかった側。
その時間の差が、彼女の人生を長く苦しめていたことは疑いありません。
しかし物語は、
「原因があれば復讐が許される」という構図を取りませんでした。
被害の深さと、許される行為の範囲は、決して同じではない。
この一線を越えなかったことが、作品の誠実さだったように思います。
② 宇都見は英雄でも悪でもなく、これから法で裁かれる存在だった
宇都見の行動には、理解できる感情があったのも事実です。
それでも多くの視聴者が、
「やりすぎだったのではないか」という違和感を抱いたはずです。
ドラマはその感覚を否定しませんでした。
宇都見は救われることも、正当化されることもありません。
彼は生きたまま逮捕され、
これから法によって裁かれる立場に置かれます。
③ キングは加害者であり、同時に被害者でもあった
キングは過去においては、確かに加害の側にいました。
しかし現在の彼は、
最も大切な友人・紫苑を失った被害者でもあります。
その矛盾を抱えた存在だからこそ、
彼は復讐にも断罪にも立たなかったのだと思います。
④ 今國の言葉が示した、この社会の残酷さ
今國の
「死ななければ問題にならない」
という言葉は、物語の核心でした。
生きて苦しんでいる間は見過ごされ、
亡くなったあとでようやく“被害者”になる。
その構造こそが、紫苑を追い詰め、
宇都見を壊していった現実だったのだと思います。
まとめ|答えを出さないことこそが、この物語の誠実さだった
『良いこと悪いこと』は、最後まで明確な正解を提示しないドラマでした。
復讐は正しいのか。
被害者の人生は取り戻されるのか。
そして「良いこと」「悪いこと」は誰が決めるのか。
そのすべてを視聴者に委ねる構造こそが、
この作品の最大の特徴だったのだと思います。
倉庫の扉が開いたあのラストは、
「これからどう生きるかを選び続ける未来」を象徴していました。

