第7話では、サピピの能力がついに明かされると同時に、黒川大臣のヒーロー構想の核心も語られました。
時間を3秒止めるが、自分も変顔で3秒固まる。第7話で明かされたサピピの能力は、一見ギャグに見えますが、実は黒川大臣のヒーロー構想を象徴する能力でした。つまり、しょぼい能力者を意図的に集め、マスコット的に扱うことで、ヒーローという制度を推し進めようとしていたのです。
本記事では、この『しょぼい能力』が制度の中で果たす役割と、物語の転換点となった黒川がその言葉に込めた本当の狙いを客観的に分析します。
※本記事は第7話の内容を含みます。未視聴の方はご注意ください。
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『こちら予備自衛英雄補?!』第7話ネタバレあらすじ
サピピ、目覚めと能力の告白
ニトロ事件から2日後、サピピは病院で目を覚ます。見舞いに訪れたサエたちに対し、これまで隠してきた自分の能力を明かす。彼女の力は「時間を3秒止める」こと。ただし停止後、自分が3秒間変顔のまま固まるという副作用を伴う、クセの強い能力だった。この力がニトロ戦で仲間を救う決定打となっていた。
“インチキ少女幸子”の過去
サピピはかつてテレビ番組に“インチキ少女幸子”として出演し、能力を信じてもらえなかった過去を抱えていた。その経験から仲間にも打ち明けられずにいたが、今回の告白をきっかけにチームの結束は深まる。サピピが新リーダー候補として注目される流れも生まれる。
黒川大臣が明かす衝撃の真実
一方、防衛省に再集合したナガレは、ニトロとの戦いのショックから自信を失っていた。そこへ現れた黒川大臣は、予備自衛英雄補は“ヒーロー制度を成立させるための存在”、つまり弱い能力者をわざと集めたと告げる。本格的なヒーローが必要になれば入れ替える予定だったという冷酷な事実が明らかになる。
ナガレの反発と覚醒への決意
「国のマスコットにはならない」と激怒するナガレ。仲間たちもまた黒川の言葉に奮い立つ。マドズミの励ましを受け、7人は本物のヒーローになるため修行を始めることを決意する。第7話は、チームの立場と覚悟が大きく変わる転換点となった。
『こちら予備自衛英雄補?!』第7話 感想・考察
サピピの能力は“ザ・ワールド”のオマージュ?
『こちら予備自衛英雄補?!』第7話は、サピピの能力公開というコミカルな展開から幕を開けます。
サピピの「時間を3秒止める能力」を見て、漫画ファンなら思わず連想するのが『ジョジョの奇妙な冒険』のDIO(ザ・ワールド)ではないでしょうか。
“時を止める”というコンセプト自体は王道能力であり、どこかオマージュ的な匂いも感じさせます。
ただし本作は、そこをシリアス方向ではなく、徹底的にギャグ寄りにアレンジしています。
「3秒止められるが、その後3秒変顔で固まる」という制約付き能力は、最強能力の“しょぼ版”とも言える存在です。
このバランスが本作らしいユーモアになっています。
しかもこの“中途半端さ”は、黒川大臣の「君たちはヒーロー制度のマスコット的存在だ」という発言と絶妙にリンクしています。
強そうで強くない。ヒーローらしいのに未完成。
制度のための存在という立場を、能力設定そのものが体現している点が面白さを感じました。
能力者一覧まとめ(第7話時点)
※第7話までに判明している能力と制限を整理しています。
| キャラ | 能力名 | 能力内容 | 発動条件・制限 |
|---|---|---|---|
| ナガレ | 空中浮遊 | 嘘をつくと身体が最大30cm浮く | 嘘をついた瞬間に自動発動。日常生活に支障あり |
| サエ | 痛病置換 | 自分の傷や病気を他人へ移す(相手はランダム) | 移す相手を選べないため危険 |
| チュータ | 観念動力 | 痛み1回で物体を約2cm動かす | 痛みを受けると発動。基本的に弱い |
| ユタニ | 融合転生 | 他人と合体し中間的な姿になる | 合体時間が長期化するケースあり |
| サピピ | 時間停止(3秒) | 3秒間時間を止められる | 停止後、自分も3秒間固定状態になる |
| フジワラ | 最大跳躍 | 感情高揚時に最大50m跳ぶ | コントロール不能で着地が危険 |
| ミズノ |
自在双糸(尻から糸) |
蜘蛛のような糸を射出 | 発動に“ある条件”あり |
能力に共通する“制限付き設計”
本作の能力はどれも万能ではなく、必ず副作用や制限がある。
その「不完全さ」は、黒川の構想の中で彼らが“マスコット的に扱われた”背景とも重なっているように感じられます。
能力設定そのものが、制度の中での役割を象徴している点が興味深いです。
ユタニとフジワラの融合転生という衝撃
さらに驚かされたのが、ユタニとフジワラが融合転生し、坊主頭でマッチョの初老男性・吉田さんになった展開です。 一見するとギャグのようですが、これはサピピが二人を救うために選んだ結果でもあります。
こうした突飛な展開も、サピピの判断を『ヒーローとしての自己犠牲』という観点から見れば、本作がギャグの裏で描こうとしているヒューマニズムが見えてきます。
しかも融合後は、元の二人よりも常識的で人格者寄りになっているというのが興味深いところです。
能力の完成度とは別に、仲間を救うためにその選択をしたサピピの判断は、確かにヒーロー的だったと言えるでしょう。
黒川の計画が明かすヒーローの裏側
今回最大の転換点は、黒川大臣の本音が明かされたことです。
予備自衛英雄補は、ヒーロー制度を成立させるための実験的制度であり、あえて“弱い能力者”を集めていたという事実が判明しました。
制度が完成した後は、本格的な能力者に入れ替える予定だったというのです。
ナガレたちがマスコット的立場で集められていたと知った瞬間、これまでの“しょぼい能力”設定が一気に意味を持ち始めました。
無能だったのではなく、最初からそういう役割を与えられていたという構図が浮かび上がります。
第1話で語られていた前提を思い返すと、この構図はさらに意味を持ってきます。
ヒーローとは実質的に“武力”であり、日本ではそれを自由に持つことは難しい。
だからこそ「予備自衛英雄補」という曖昧な立場で制度化された――その説明がありました。
そのうえで今回明かされたのが、あえて“弱い能力者”を前面に出していたという事実です。
強大な力ではなく、どこか親しみやすく、脅威に見えにくい存在から始める。
そうすることで社会の警戒心を和らげ、制度を段階的に浸透させる。
もしそれが黒川の構想だとすれば、極めて現実的な戦略と言えるでしょう。
制度が受け入れられた後に、本格的な能力者へと移行する。
そう読める構造があるからこそ、本作には単なるヒーローコメディにとどまらない風刺性がにじんでいるように感じられます。
戦隊ヒーロー的王道展開へ
激怒したナガレたちは、本物のヒーローになるため修行を決意します。
その努力が本当に実を結ぶのかは、まだ分かりません。
しかし、挫折と努力を経て強くなるという流れは、戦隊ヒーロー作品の王道でもあります。
第7話はギャグと風刺を織り交ぜながら、物語を“成長編”へと大きく切り替える重要な回だったと言えるでしょう。
ニトロはどこへ消えたのか
前回、ニトロはレーザーのような光に照らされ、そのまま姿を消しました。
しかし第7話では、その後どうなったのかについて明確な説明はありませんでした。
黒川大臣が「10分稼げ」と指示していたことを踏まえると、黒川側が何らかの“回収”を行った可能性が高そうです。
だとすれば、ニトロは排除されたのではなく、どこかで管理されているのかもしれません。
強すぎる能力者の存在は本当に安全なのか
黒川は「ニトロのような能力者は他にもいる」と語りました。
しかしそれは安心材料というより、むしろ不安要素にも感じられます。
強大な能力を持つ者が必ずしも“善”に立つとは限りません。
ニトロのように制御が難しい場合、あるいは思想が歪んだ場合、ヒーロー制度そのものが危うくなる可能性もあります。
ヒーロー制度の裏に潜む危うさ
そもそも能力者が国家の制度に従い、常に正義として戦う保証はどこにもありません。
もし制度に疑問を抱いたらどうなるのか。
あるいは、制度を利用しようとする能力者が現れたらどうなるのか。
“悪のヒーロー”の存在も、決して荒唐無稽ではないでしょう。
今回明かされた制度の実態は、単なる成長物語ではなく、能力と国家の関係というテーマを静かに提示しているようにも感じられました。
黒川は“悪”ではなく、冷徹な現実主義者か
黒川大臣は悪役というよりも、目的のためなら手段を選ばない現実主義者という印象を受けました。
日本にヒーロー制度を根付かせるという大きな目標のために、ナガレたちを“マスコット”として利用する。
そこに情はあまり感じられません。
彼にとって重要なのは、個々の感情ではなく制度を通すことです。
小さな成功体験を積み重ね、ヒーローという存在を社会に浸透させる。
そのためなら、未熟な能力者を前面に立たせることも厭わない。
まさに「目的のためには手段を選ばない」タイプの人物です。
ただし、そこに私利私欲が見えるわけではありません。
あくまで国家や社会の枠組みを作ろうとしている。
だからこそ単純な悪役には見えないのです。
理想のために個人を切り捨てる覚悟を持つ人物。
黒川の冷徹さは、物語に現実的な重みを与えているように感じました。
黒川は本気でナガレたちを育てるつもりはあるのか
現時点を見る限り、黒川がナガレたちを“本気で育てる”つもりがあるようには思えません。
彼の発言は一貫して制度中心であり、個々の成長や可能性に重きを置いている様子は感じられないからです。
予備自衛英雄補は、あくまでヒーロー制度を成立させるための段階的な装置。
制度が軌道に乗れば、より強力な能力者へ入れ替える前提で動いているように見えます。
もし黒川が本気で育てるつもりなら、「弱い」と切り捨てるような言い方はしなかったはずです。
あの発言は鼓舞ではなく、冷静な線引きに近いものでした。
だからこそ、ナガレたちの修行は黒川の期待に応えるためではなく、
彼の想定を覆すためのものになるのではないでしょうか。
このズレが、今後の物語の大きな軸になりそうです。
まとめ
第7話は、サピピの能力公開というコミカルな展開と、黒川大臣の冷徹な本音という重い事実が交錯する回でした。
ヒーローらしさを与えられながらも、制度の中では“マスコット”として扱われていたナガレたち。
その立場が明確になったことで、物語は大きな転換点を迎えました。
黒川は悪ではありません。
しかし目的のためなら個人を利用することも辞さない現実主義者です。
その冷徹さが、ヒーロー制度の危うさを浮かび上がらせています。
一方で、ナガレたちは初めて自分たちの立場を知り、それでもヒーローになる道を選びました。
育てられる存在ではなく、自ら強くなる存在へ。
『こちら予備自衛英雄補?!』第7話は、覚醒そのものではなく「覚悟」が描かれた回だったと言えるでしょう。
その選択がどこへ向かうのか――物語はここから本当の意味で動き出します。
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📺 番組情報
ドラマ『こちら予備自衛英雄補?!』は、菊池風磨さん主演の異能×国家×コメディが融合したヒーロードラマです。特殊能力を持つ一般人たちが「予備自衛英雄補」として集められ、日本を守る存在として葛藤や試練に向き合います。
コミカルな設定の裏で、能力者を管理しようとする国家の思惑や制度の危うさも描かれる点が本作の見どころです。
放送局: 中京テレビ・日本テレビ系
放送日時: 毎週水曜 深夜24時29分~
主演: 菊池風磨
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